パールビズ(Pearl Biz)とは、「クールビズ(Cool Biz)」をもじり、「清潔感」や「まごころ」「誠意」というイメージをもつ真珠(Pearl)と、仕事や職業の意味を表す「ビジネス(Business)」の短縮形ビズ(Biz)をあわせた造語です。
この言葉には、宇和島地域の特産品である真珠製品を身につけることで、地元に対する愛着をもっていただくこと、また地域外の方々に対して真珠をアピールすることで、話題性やストーリー性をもたせて、ひとりひとりが「真珠の町宇和島」の「歩く広告塔」として活躍していただくことを期待する意味がこめられています。

2010年8月30日月曜日

古事記にみる真珠のお話

パールビズ担当者です。
ここ最近、真珠にまつわるマニアックな話になっておりますが、古代から真珠を大切しているということがわかっていただければ幸いです。

では、今回は「古事記(こじき)」にまつわるお話。
ところで、「古事記」って何?という方もおられるかもしれませんので、古事記のご説明から。

古事記とは、和銅5年(712年)に太安万侶(おおのやすまろ))によって献上された日本最古の歴史書です。上・中・下の全3巻に分かれております。もともとは稗田阿礼という人が暗記していた「帝紀(天皇の系譜)」「旧辞(古い伝承)」を太安万侶が書き記し、編纂されたものとされています。

それでは、古事記に登場する真珠にまつわるお話です。
以下の詩は、古事記の上巻に掲載されている一節です。


『赤玉は、緒さへ光れど、白玉の、君か装し、貴くありけり』


この詩は、海神の娘である「豊玉姫」が、夫である「山幸彦」に出産の現場をのぞくことを固く禁じていたにもかかわらず、山幸彦がひそかに覗いてしまい、自分の本性である「ワニ」の姿を見られてしまった「豊玉姫」が、そのことを恥じて海神のところへ帰っていく際、夫である「山幸彦」に対して、自分の子に対して妹の「玉依姫」に預けた場面で詠まれた歌です。
直訳すると、

赤い宝玉は玉飾りにすると玉を通している紐の部分さえも輝くものですが、あなた(=山幸彦のこと)の着飾ったそのお姿は、その赤玉よりも気高く、まるで真珠のようです。

といったところでしょうか。
簡単にいうと、「妻から夫に送られた日本で最古(?)のラブレター」といったところでしょうか。
ここでいう「白玉」が「真珠」のことを意味し、またここでは真珠が高貴の象徴としてとらえられていますし、神話の時代から真珠が登場していることがよくわかります。真珠の魅力は古今東西を問わないようです。

2010年8月25日水曜日

万葉集にみる真珠のお話③

パールビズ担当者です。
前々回から万葉集の和歌に詠まれている真珠にまつわるお話を紹介していますが、これまでは真珠が恋や女性の象徴として詠まれていましたが、今度は違う象徴として詠まれている和歌をご紹介しましょう。

白珠は 人に知らえず 知らずともよし
知らずとも 吾し知られば 知らずともよし
(巻六―1018)


ここでは白珠が「真珠」のことをさします。
直訳すると、

「真珠は、他人に知られないでよいし、知らなく良い。他人が知らなくても、自分さえ知っていれば、知らなくてもよいのだ」

といったところでしょうか。直訳すると、禅問答のような感じになっていますが、これはどういったことなのでしょうか? ちなみにこの和歌を詠んだのは元興寺のお坊さんで、天平10(738)年に詠まれた歌です。

これは、真珠が何をさすのかですが、ここでは自分のことを「真珠」とたとえているようです。「自分の価値というものは、他人がどうこういっても自分さえわかっていればよいのだ」といったところでしょうか?
当時のお坊さんというのは高学歴の方がなるもので、いわゆる学者のような位置づけだったらしく、そういった知識層の方が周りに不遇に扱われている、もしくは自分が社会のために役に立ちたいと思っていても、満足に働けていない現状を嘆いての歌なのかもしれません。現代社会にもちょっとあてはまりそうな歌ですよね。

あと補足トリビアですが、この歌は通常の和歌の「五・七・五・七・七」ではなく、「五・七・七 五・七・七」という形態になっていますので「旋頭歌(せんどうか)」と呼ばれています。参考までに。

万葉集にみる真珠のお話はこれで終わりです。
次回は古事記にみる真珠のお話といたします。

2010年8月24日火曜日

万葉集にみる真珠のお話②

パールビズ担当者です。
今回も万葉集に真珠が登場してくる和歌をご紹介いたしましょう。

をちこちの 磯の中なる 白玉を
人に知らえず 見むよしもがも
(巻七-1300)


この「白玉」が真珠にあたりまして、「もがも」という言葉は聞き慣れない言葉だと思いますが、「~でありたい」という「実現困難な願望」を意味する終助詞です。

この和歌を直訳いたしますと、

「あちこちの磯の中にある真珠を、他人に知られないで見ることはできないだろうか?」

ということになります。
しかしながらこれだけではよくわかりません。実はこれは「白玉」が「高貴な女性」のことを隠喩しているとわかれば、だいたいの意味が伝わるのではないかと思います。

そうなると、「をちこちの磯」というのはその「白玉=高貴な女性」の周りにいる、お付きの人たち(=家来)のことを意味するとわかれば、この和歌の意味は完璧です。
そういった家来に囲まれている高貴な女性に恋をしてしまった方が、「なんとかお近づきになれないものだろうか(いやそんなことは無理だろうなあ)」という身分違いの叶わぬ恋の歌なのです。

このように古代から「真珠」は恋の象徴や美しい女性の象徴として歌に詠まれているのです。

次回も続きます。

2010年8月23日月曜日

万葉集にみる真珠のお話

こんにちは。パールビズ担当者です。
今回から少し真珠にまつわる小話、ウンチクを少々ご紹介いたします。

真珠の歴史は古く、天然の真珠が貝塚から見つかっている事例もあるなど、古くから親しまれているようです。その証拠に、日本最初の勅撰和歌集「万葉集」においても真珠が登場します。いくつかご紹介いたしましょう。


伊勢の海の
あまの島津が あはび玉
とりての後もか 恋のしげけむ
(万葉集:詠み人知らず)



ここの「あはび玉」が真珠のことをさします。
直訳すると、「伊勢の海でとれた真珠玉は手に入れたあとも、恋しく思うものである」という意味ですが、「愛しいあなたと結ばれてもなお、私はあなたを愛しく思います」という、恋の歌として詠まれているとされています。

この和歌からわかるように、すでに伊勢志摩は古代から真珠の産地だったようですが、わが宇和海も負けておりません。高知県宿毛市の宿毛貝塚(縄文時代後期)には、真珠が見つかっています(アコヤ貝は見つかっていませんが)から、宇和海もまた「真珠の産地」だったようです。あと、蛇足ですが、当時は真珠は養殖技術などありませんので「天然真珠」になります。

次回も万葉集の歌をご紹介します。

2010年8月19日木曜日

第4回宇和島パールデザインコンテスト

宇和島市において真珠養殖は主要な産業であり、美しい自然と風土に恵まれた宇和海で育まれる宇和島真珠は、質・量ともに日本有数のものです。
この宇和島真珠と、「真珠のまち 宇和島」を広く国内外にPRすると同時に、宇和島真珠オリジナルブランドの確立を図るため宇和島パールデザインコンテストを開催します。

職場や休日等、日常的に使えるおしゃれなパールジュエリーや、生活に潤いを与えるアイテムのデザインを広く募集し、フォーマルな装いに組み合わせるというイメージが強い真珠の新たな可能性を宇和島から提案していきたいと考えます。

皆様からの自由な発想のデザインが、製品として誕生し、新たな産業に繋がることを期待しています。

■応募要項
○応募資格
 国内在住者であれば、国籍、性別、年齢、プロ、アマを問わず誰でも応募できます。
○応募部門
 1.ジュエリー部門A・B
 A.パールと貴金属、貴石の組み合わせ。
 B.パールと異素材の組み合わせ自由。
 2.オン ザ テーブル・自由部門
 上記ジュエリー以外の作品(例.クラフト、ギフト。コップ・ブックエンドなど机の上に置いて楽しめるアイテム。シャンデリア・家具・タイル・靴・バッグなど)

※各部門とも、和珠1つ以上の使用を想定した作品に限ります。(補助的に南洋真珠、淡水真珠などを組み合わせるのは可)応募部門のあってない場合は、該当部門に入れ替えることがあります。

○応募規定 ※厳守すること
・デザイン画はA4サイズ(297×210mm)
・作品は1枚に1点をイラストレーションボード等に描いてください。
・コンピュータ作成のデザイン画や、応募用に製作した作品の写真も応募可能です。
・デザイン画には、現物の大きさがわかるよう、作品の縦・横・高さを記載してください。
・薄い紙に描いた場合はA4サイズの厚紙に貼ってください。
・一人で複数の応募は可能ですが、入賞は一人一点となります。
・応募規定を守らない作品は審査対象外といたします。
・応募料は無料ですが、応募に伴う一切の費用は応募者負担となります。

○応募方法
宇和島パールデザインコンテスト応募用紙に必要事項を記入し、デザイン画を同封して郵送してください。
持ち込みの場合は、応募期間中に事務局までご持参ください。

○応募・問合先
〒798-8601
愛媛県宇和島市曙町1番地
宇和島市役所 商工観光課内
「宇和島パールデザインコンテスト」事務局
Tel 0895-24-1111 内線2737

■審査・表彰
○審査の流れ
 一次審査(応募締切:2010年10月1日(金)必着)
 一次審査は、デザイン画を審査します。審査は非公式とし、10月中旬開催します。
 審査結果は、11月上旬に事務局から本人に通知します。
 一次審査通過者には、二次審査用の実作品(実費応募者負担)を作っていただきます。実先品ができない方には制作会社を紹介します。(実費応募者負担)

 二次審査(応募締切:2011年1月8日(月)必着)
 二次審査は公開審査とし、平成23年に宇和島市で開催します。審査後その場で結果発表を行い、事務局から本人に通知します。

審査員(予定) (敬称略・五十音順)
高橋まき子 ジュエリーデザイナー
中島史子 ジュエリーデザイナー
野口英明 インダストリアルデザイナー
福島保信 ジュエリーデザイナー

賞及び副賞 最優秀賞 副賞50万円
各部門賞 副賞5万円
入賞  相当数
その他特別賞を真珠関係団体や協賛団体等から提供します。

著作権 最優秀賞作品の著作権は主催者に帰属します。

応募作品の取扱い・注意事項
・一次審査作品、二次審査作品の制作希望業者がある場合には、作者に紹介します。(別途契約)
・一次審査作品の返却は一切しません。(作品を必要な方は、あらかじめコピー等で保存してください。)
・一次審査の経過及び審査結果についてのお問い合わせはお断りします。
・作品の取扱いには最善の注意を払いますが、万一の損傷や紛失について、主催者は一切の保証をおこないません。あらかじめご了承ください。(必要であれば、保険の加入をお勧めします。)
・主催者は審査結果の発表等のために、無償で複製・印刷・展示・Webサイトでの公開ができることとし、応募者はこれを承諾するものとします。また、展示等の広報を行う場合においても同様です。
・二次審査作品は発表後1年主催者の保管とし、販売に関しては別途契約を結びます。
・表彰後も作品が他の作品に類似しているときはこれを取り消すこtがあります。(この場合、作者はただちに受けた賞の金品を返却しなければいけません)
・応募者は作品を応募した時点で応募要項に記載する内容に同意したものとします。

個人情報の取扱い
・本コンテストの応募用紙に記載の個人情報は、審査結果の通知や応募作品についての確認事項の連絡等運営に必要な範囲内で利用いたします。
・応募者の同意なく、利用目的を超えて使用することはありません。
・個人情報の紛失、漏洩、流用、改ざん等の防止に細心の注意を払い、適切な方法で管理・保護に努めます。
・上記「個人情報の取扱い」についての内容は、応募用紙の提出をもって、応募者の同意が得られたものとします。

2010年8月12日木曜日

パールファッションショー

パールビズ担当者です。
本日の話題は「パールビズ写真館」の特別編ということで、去る2月27日に行われました「第3回海の恋人まつり」で開催されました「パールファッションショー」については一部をパールビズポータルサイトで紹介されていますが、第1回目のファッションショーの様子をこのブログで簡単にご紹介いたします。









このファッションショーにおいてモデルさんたちが着用しているパールジュエリーは、その年度に公募していた「パールデザインコンテスト」の入賞作品を身につけています。どのジュエリーも素敵なものばかりですが、どんな作品なのかは宇和島地域ブランド化推進事業実行委員会のホームページをご覧ください。

あと、このモデルさんたちは、全員が公募によって選ばれた市民モデルさん!なんです。みなさん、とても素敵な格好で、キマッテマス!

ちなみに、今年も第4回パールデザインコンテストが開催されます。まだまだ募集期間中ですので、ぜひ応募してみてはどうでしょうか? コンテストの大賞賞金額は前回より減額されていますが、それでも50万円ですのでぜひ奮ってご応募ください!

2010年8月5日木曜日

ミズ・オンドアールって?

パールビズ担当者です。
突然ですが、みなさん、「ミズ・オンドアール」ってご存知でしょうか?
愛媛県漁連さんが、「愛媛県産真珠のよさを一般消費者に伝えるため、真珠のもつ、清楚でやさしい輝きをイメージする女性(HP引用)」を公募により募集して任命するものです。
ちなみにオンドアールとは、フランス語で「さざ波の芸術」という意味です。
なぜ、「オンドアール」ではなくて「パール」ではないんだろう?と思ったのは私だけではないはず!
理由をご存知の方、教えてください。

さて、オンドアールさんは各種の真珠関連の行事に参加されておられ、実は2月に行われました「第3回海の恋人まつり」においてもゲストとしてお越しいただき、パール王子コンテストの審査員をつとめていただきました。オンドアールさんのブログにもその様子が紹介されていますのでぜひご覧ください。